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満たされた幸福~子どもの情景から

5番目の曲は、ニ長調のままです。
この曲はこの連作の中の盲1つの複雑な曲です。
3番目、4番目の曲はもっと単純でモチーフも基本の音程のモチーフに戻っていました。
「満たされた幸福」では、音楽の素材が激しく変化するのです。
最初の変化は基本的なモチーフを提示するとき元の音程のBシbの音、Gソの音、F#ファ#の音、Eミの音、Dレの音を完全に放棄してしまっていることです。
シューマンのタイトルは、ドイツ語で充分に幸福とか、まあまあ幸福といった意味です。
「満たされた幸福」は、「おねだりする子ども」への答えになっているのです。
つまり、おねだりする子どもと満たされた幸福は、おねがいや、おねだりとそれに対する返事というように対になっているのです。
このことは曲のテンポや曲の全体的な性格を決めるのに役立つかも知れない。
そしてその返事は子どもを有頂天に幸福にはしません。
かと言って、悲しませもしません。
なので、ほとんどテンポがいいという手がかりのタイトルの中に隠されているのです。
この曲は非常に対位的に書かれています。
曲は右手の旋律で始まって、左でそれを模倣する短い旋律の答えが続きます。
前にも対位的な要素の曲はあったが、「満たされた幸福」は、終始一貫して対位的です。