シューマンの子どもの情景以前の連作について
シューマンの最初の主要な作品であるアベックバリエーション作品1番は、実際には変奏曲ではないのです。
それは5つの音名を綴ったモチーフを基にした連作なのです。
その音名は、ABEGG(アベッグ)です。
このようにタイトルに音名を使うシューマンの手法は絶えず彼の作品の中に見られるのです。
アベックヴァリエーションのテーマの曲は、異なる音域で繰り返されながら展開する5つの音のモチーフです。
主題の曲の後半ではそれらのモチーフが逆向きになっているのです。
実は?もう、ここからシューマンの音楽の遊びが始まっているのです!
彼はモチーフをもてあそぶことでアベックヴァリエーションのテーマを作っています。
また音楽上の要素と空想の伯爵夫人や仮面舞踏会といった音楽以外の事柄を結び付けています。
シューマンはほかにも「変奏曲」を書いていますが、彼はそれをアヴェックバリエーションの前には出しませんでした。
彼の初期の作品では、モチーフをもてあそんで造ることが彼自身へのいい刺激になったのです。
初期の作品のあるものは、現在出されています。
シューベルトのワルツによる変奏曲、ショパンのノックターン作品15の3番による変奏曲、ベートーヴェンの交響曲7番の主題による変奏曲、などがそれなのです。
シューマンは同じく初期の連作の1つである、カーナヴァルに4つの文字に基づく愛らしい情景という、副題をつけています。
ここでは、シューマンの言葉遊び文、字の遊び、そして、音楽の遊びがかなり複雑になっているのです。
実際には、そのモチーフは4つの音ではなくて、4つの文字であって、シューマンはカーナヴァルの真ん中の部分のスフィンクスと呼ばれる3つの旋律でそのモチーフを明らかにしているのです。
スフィンクスでなぞが表に出てカーナヴァルの秘密が解き明かされるのです。
アッシュ(ASCH)の4音または、4文字は当時彼の恋人だった、エルネスティネフォンフリッケンの故郷の町の名前を綴ったものです。
そして、順番を変えた「SCHA」は、シューマンの名前を表す文字。
また、4文字の音程でASCHのように表すことができるのです。
またAフラットのドイツ語はAS(アス)なので、AS(アス)、C(ツェー)、H(ハー)は3音ですが、これも元をただせばモチーフの4文字なのです。
カーナヴァルの全ての曲は何らかの方法で、これらの4文字を使っているのです。